アショカ・ピラー

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インドの首都ニューデリーのクトゥプ・ミナール寺院にある高さ約7m、地中部約2m、直径約44cm、推定重量約6トンの鉄柱。サンスクリット語の碑文、鉄柱頭の部分がアマラカ様式であることから、1500年前にアショカ王により平和祈願を目的として製作されたものと推定される。
 
驚く事にこの鉄柱は1500年以上、熱風とモンスーンなどの強い風雨にさらされながらもこれまで錆びたことがない。鉄にとって錆は宿命的なもので、現在の技術では、ステンレスなどの合金加工でそれをしのぐ方法しか発見されていない。ところがこの鉄塔は、99.72%という高純度の錬鉄で作られており、α鉄に属するただの不純物を多く含有する鉄に過ぎない。つまり簡単に錆びてしまうのだ(ステンレスは、ニッケルやクロムを多く含んでおり、1914年にドイツで発明されている)。

また、この鉄柱に背中を押しつけ、両手を回してつかむと幸運に恵まれるという言い伝えがあり観光名所としても有名な場所である。

【つづき】

錆びていないのは不純物であるリンにあるという。熱い鉄を叩くと鉄に含まれるリンが表面に押し出されて鉄と結合してリン酸鉄を作り出す。それが表面を覆って防サビ効果を上げていたのである。インドで産出される鉄鉱石のリンの含有量は、オーストラリアや南アフリカに次いで多くなっていることが分かった。さらに、古代インドでは鉄を熱する際に、リンを含むカッシア・アウリキュラータの根を炉の中に加えていたという。
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